肌色の湿布と言えば、「モーラステープ」ですよね。よく聞くけどどんな効果があるの?ロキソニンテープとの違いは何?と疑問を持っている方もおられますよね。そこで今回は、モーラステープとロキソニンテープの違いや、症状別の選び方、おすすめの市販薬など紹介します。ぜひ参考にしてください。
Contents
モーラステープとは?
モーラステープとは抗炎症成分を含む湿布薬です。主に病院で処方されています。有効成分ケトプロフェンを皮膚から患部に浸透させて炎症を鎮め、腫れや痛みを緩和する効果が期待できます。モーラステープの有効成分ケトプロフェンは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれるものです。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は炎症にかかわるプロスタグランジンという物質の産生を抑える作用があります。プラスタグランジンは、「シクロオキシゲナーゼ(COX)」とよばれる酵素によって作られます。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を皮膚から吸収させることで、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、何らかの原因で筋肉や腱に発症した炎症に対して症状を緩和する効果があります。
モーラステープには大きさが二種類あり、有効成分の濃度はいずれも2%です。
・モーラステープ20mg:7cm×10cm
・モーラステープL40mg:10cm×14cm
ケトプロフェン配合の外用薬にはテープ剤以外にもパップ剤の湿布薬、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤と種類が豊富です。患部や肌の状態によって使い分けることができますよ。
- 腰痛症:筋・筋膜性腰痛症、変形性脊椎症、椎間板症、腰椎捻挫
- 変形性関節症
- 肩関節周囲炎
- 腱・腱鞘炎(けんしょうえん)・腱周囲炎
- 上腕骨上顆炎(じょうわんこつじょうかえん):テニス肘等
- 筋肉痛・外傷後の腫れや痛み
- 関節リウマチにおいての関節の痛み
ロキソニンテープとは?
ロキソニンテープとは抗炎症作用のある湿布薬です。皮膚から患部に浸透させて炎症を鎮め、炎症に伴う腫れや痛みを和らげる効果が期待できます。ロキソニンテープの主成分ロキソプロフェンナトリウムは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれています。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は発熱や痛み、腫れといった炎症反応を引き起こすプロスタグランジンという化学伝達物質が体内で作られるのを阻害し、抗炎症作用を発揮します。
ロキソニンという商品の貼り薬にはパップ剤・テープ剤の2つのタイプがあります。
・パップ剤は水分を含むため冷却効果、保護効果がありますが、はがれやすい、吸収されにくいといった特徴があります。
・テープ剤は水分を含まないため粘着力が強く、主成分が吸収されやすいですが、かぶれやすいという特徴があります。
ケトプロフェンと同じ「プロピオン酸系」に分類され、比較的副作用が少なく、効果が良いとされています。
- 変形性関節症
- 筋肉痛
- 外傷後などの腫脹・疼痛の消炎・鎮痛
モーラステープとロキソニンテープを比較!違いは何?
モーラステープとロキソニンテープはどちらも「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」と呼ばれる種類に分類される湿布薬です。しかし、モーラステープとロキソニンテープと分けられているように若干の違いがあります。どう違うのか、比較して紹介します。
効果や作用について
モーラステープとロキソニンテープの効果や作用について比較しても、特に強さの優劣はないといわれています。選ぶ際には、使用感や効果を実感できたという方を比較して選びましょう。効果や作用で言うと「好み」で選べばよいという事ですね。
注意が必要なのが、モーラステープは光線過敏症の副作用が現れることがあります。なので、日頃から日光に直接患部が当たりやすい場合は、ロキソニンテープを選ぶことをおすすめします。
価格について
一概には言えませんし大きく価格が違うわけではありませんが、テープタイプではロキソニンテープのほうが少し安いです。パップタイプではモーラステープのほうが少し安いです。ちなみにモーラステープのほうがサイズの種類が豊富ですよ。
- 基本的には肌色で薄いタイプ
- 消炎鎮痛成分が含まれているため、痛みを和らげる効果がある
- 粘着力が強いため、はがれにくい
- 長期で使用すると肌がかぶれてしまうことがある
- しっかりとくっつくので、関節部分など動くところなどに向いている
- 毛深い部分には向いていない
- 基本的には白色で少し厚みがある
- 消炎鎮痛成分が含まれているため、痛みを和らげる効果がある
- 湿布特有のにおいがする(最近ではにおいが無いものもある)
- 水分を含んでいて貼った感じはひんやりする。
- 冷湿布、温湿布などのタイプがある。
- 粘着部分が肌に優しいため、かぶれなどの心配は少ない
- はがれやすい
モーラステープおすすめの市販薬
モーラステープは腰痛・肩こり・関節痛等の慢性の症状、打ち身や捻挫などの急性の炎症にも効果を発揮します。また、関節リウマチのズキズキした痛みにも効果的です。ズキズキした痛みがなかなか治らないという場合はモーラステープを使用しましょう。
オムニードケトプロフェンパップ 18枚入り(帝国ファルマケア)
出典:Amazon
出典:Amazon
- 腰痛・肩こりがひどい
- 早く効果を得たい
- ずきずきとした痛みがある
ケトプロフェンとl‐メントールのダブルの有効成分配合
オムニードケトプロフェンパップは、腰痛、肩こりに伴う肩の痛みなどに、ケトプロフェンとl-メントールのWの働きで優れた効果を発揮する市販薬です。関節痛、腰痛、肩こりに伴う肩の痛み、肘の痛み(テニス肘など)、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、打撲、捻挫などに効果があります。
パップタイプの湿布薬で、1日2回を限度として患部に貼付しましょう。
分類 | 指定第2類医薬品 |
---|---|
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ケトプロフェン(0.300g)、ℓ‐メントール(0.500g) |
効果・効能 | 関節痛、腰痛、肩こりに伴う肩の痛み、肘の痛み(テニス肘など)、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、打撲、捻挫 |
薬のタイプ | パップ |
薬のタイプ | 冷湿布 |
用法・用量 | 1日2回を限度とする |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用不可 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
鎮痛成分 | 有(ケトプロフェン) |
清涼感の有無 | 有(l‐メントール) |
腰痛・肩こりに対しての効果の有無 | 有 |
打撲に対しての効果の有無 | 有 |
関節痛に対しての効果の有無 | 有 |
薬の匂いの有無 | 無 |
効果持続時間 | 8~12時間 |
モーラステープは市販薬では買えない?
モーラステープは市販薬として販売されていない医療用医薬品に分類されています。しかし、同じ成分、効果の医薬品が市販薬として販売されています。
それがオムニードケトプロフェンパップです。モーラステープに配合されている薬効成分のケトプロフェンが含まれています。
価格については店舗によって異なりますが、医療機関に受診して薬局で処方をしてもらうよりも、場合によっては市販を購入するほうが価格を抑えることができる可能性があります。
しかしモーラステープとは違い、短期的に痛みを抑えることを目的とした製品であるので、効能に関節リウマチの適応はありません。様々な痛みを抑える効果を期待できるので、手っ取り早くモーラステープと同じ効果のある湿布が欲しい場合はおすすめです。
ロキソニンテープおすすめの市販薬
モーラステープの場合は光線過敏症が起きる心配がありますが、ロキソニンテープの場合は光線過敏症が起こりにくいといわれています。そのため、外出をする方や幹部が日光に当たってしまう方などにおすすめです。
ロキエフェクトLXテープ大判 7枚入り(株式会社大石膏盛堂)
出典:Amazon
出典:Amazon
- 早く効果を得たい
- 一日一回貼るだけが良い
- 辛い痛みに効いてほしい
一刻も早く効いてほしい痛みに早く効く
鎮痛消炎効果のあるロキソプロフェンナトリウム水和物が、皮膚から吸収され素早く痛みに効きます。関節炎、肩こりに伴う肩の痛み、筋肉痛、腰痛、打撲、捻挫、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)などに効果が期待できます。テープタイプの湿布薬で、1日1回患部に貼付するだけで良いので貼り換えの必要がなく、貼り換えが面倒という人にもおすすめです。
分類 | 第2類医薬品 |
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有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ロキソプロフェンナトリウム水和物(5.67g) |
効果・効能 | 関節炎、肩こりに伴う肩の痛み、筋肉痛、腰痛、打撲、捻挫、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など) |
薬のタイプ | テープ |
薬のタイプ | 冷湿布 |
用法・用量 | 1日1回 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用不可 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
鎮痛成分 | 有(ロキソプロフェンナトリウム水和物) |
清涼感の有無 | 有(l‐メントール) |
腰痛・肩こりに対しての効果の有無 | 有 |
打撲に対しての効果の有無 | 有 |
関節痛に対しての効果の有無 | 有 |
薬の匂いの有無 | 無 |
効果持続時間 | 24時間 |
キュウタッチLXテープ大判 7枚入り(テイコクファルマケア株式会社)
出典:Amazon
出典:Amazon
- しつこい痛みに効いてほしい
- 早く効果を実感したい
ロキソプロフェンナトリウム水和物が辛い痛みに直接効く
痛みの患部は、アラキドン酸と呼ばれる物質とシクロオキシゲナーゼという酵素の連鎖反応によって、痛みのもととなる物質「プロスタグランジン」が発生します。鎮痛成分「ロキソプロフェンナトリウム水和物」は、シクロオキシゲナーゼに直接浸透し、プロスタグランジンの発生を阻害し、痛みに優れた効果を発揮します。テープタイプの湿布薬です。
分類 | 第2類医薬品 |
---|---|
有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ロキソプロフェンナトリウム水和物(5.67g) |
効果・効能 | 腰痛、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、捻挫 |
薬のタイプ | テープ |
薬のタイプ | 冷湿布 |
用法・用量 | 1日1回 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用不可 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
鎮痛成分 | 有(ロキソプロフェンナトリウム水和物) |
清涼感の有無 | 有(l‐メントール) |
腰痛・肩こりに対しての効果の有無 | 有 |
打撲に対しての効果の有無 | 有 |
関節痛に対しての効果の有無 | 有 |
薬の匂いの有無 | 無 |
効果持続時間 | 24時間 |
トクホンLoxyテープL 7枚(大正製薬株式会社)
出典:楽天市場
出典:楽天
- 辛い痛みを早く抑えたい
- 優れた効果を得たい
痛みの芯に浸透、つらい腰痛に効く
トクホンLoxyテープLは、痛みの元をブロックし痛みを鎮めるロキソプロフェンナトリウム5%、患部の血行を促進するビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)、ここちよい清涼感を付与するメントールの、3つの有効成分を配合した湿布薬です。貼る際にくしゃっとなっても元に戻せて、貼り直すことが可能です。体の動きに合わせて縦にも横にも伸びてはがれにくく、伸縮性にすぐれていておすすめです。
肩こりに伴う肩の痛み、筋肉痛、腰痛、関節痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、捻挫などに効果が期待できます。1日1回患部に貼るだけで良いので、貼り換えが面倒な人にもおすすめです。(1日あたり2枚を超えて使用しないようにしましょう。)テープタイプの湿布薬です。
分類 | 第2類医薬品 |
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有効成分(含有量)/主成分(含有量) | 100g中 ロキソプロフェンナトリウム水和物(5.67g) l-メントール(1.6g) トコフェノール酢酸エステル(2.3g) |
効果・効能 | 腰痛、肩こりに伴う肩の痛み、筋肉痛、関節痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、捻挫 |
薬のタイプ | テープ |
薬のタイプ | 冷湿布 |
用法・用量 | 1日1回 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用不可 |
使用が可能な年齢 | 15歳以上 |
鎮痛成分 | 有(ロキソプロフェンナトリウム水和物) |
清涼感の有無 | 有(l‐メントール) |
腰痛・肩こりに対しての効果の有無 | 有 |
打撲に対しての効果の有無 | 有 |
関節痛に対しての効果の有無 | 有 |
薬の匂いの有無 | 無 |
効果持続時間 | 24時間 |
「モーラステープ」と「ロキソニンテープ」使用上の注意
モーラステープの使用上の注意
気管支喘息のある方は、アスピリン喘息が潜在している可能性があるため注意が必要です。モーラステープを使用中に乾性ラ音、喘鳴、呼吸困難感等の初期症状が発現した場合は、使用を中止しましょう。薬効成分が皮膚から血管に浸透すると、血流によって全身に作用するおそれがありますので、局所だけでなく、全身に副作用が現れる可能性があるため注意が必要です。
また、妊娠後期の方は使用できません。ケトプロフェンの外皮用剤を妊娠後期の女性に使用した場合、胎児動脈管収縮が起きることがあるためです。妊娠中(後期以外)、産婦、授乳婦等に対する安全性も確立していない状態なので、医師に相談してから使用するか判断しましょう。
モーラステープの副作用
モーラステープでよく言われる副作用は「光線過敏症」です。光線過敏症とは日光アレルギーとも呼ばれます。湿布を貼った部分が日光を浴びると、強い痒みや皮膚が赤くなる、みずぶくれ、かぶれなどが起こります。
他にも重大な副作用として、
・ショック
・アナフィラキシー
・喘息発作の誘発(アスピリン喘息)
・接触皮膚炎
・光線過敏症
があげられます。
ロキソニンテープの使用上の注意
ロキソニンテープの成分に過敏症の既往歴のある人、アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある人は使用してはいけません。
また、妊娠中の使用に関する安全性は確立していません。妊娠中の方、妊娠していると思われる方は、医師、薬剤師または登録販売者に相談のうえ使用してください。
他にも薬やサプリメントを使用中の場合、お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性があるため薬剤師に相談しましょう。
ロキソニンテープの副作用
モーラステープの使用で心配される光線過敏症ですが、ロキソニンテープでは起こりにくいといわれています。局所性の副作用として、かゆみ、皮膚の赤い発疹、接触性皮膚炎などが報告されています。
モーラステープ・ロキソニンテープのよくある質問
モーラステープを貼りすぎるとどんな副作用がありますか?
効能・効果に関連する使用上の注意として、モーラステープの使用により重篤な接触皮膚炎、光線過敏症が発現することがあります。
中には重度の全身性発疹に発展する例も報告されていますので、疾病の治療上の必要性を十分に検討したうえで、有益性が危険性を上回る場合にのみ使用することとなっています。
モーラステープとロキソニンテープのどちらがいいですか?
モーラステープとロキソニンテープに大きな違いはありません。 使用感や成分に対する感じ方が人によって違うので、効果を実感できて使用感が良い方を選びましょう。
モーラステープは1日何枚まで貼っていいですか?
物によって最大使用枚数が決まっているので、そちらを確認して用法容量を守って使用してください。ちなみにモーラステープを1日以上張り続けると、テープ剤にある薬効成分のほとんどが皮膚へ移行しているため効果はあまりありません。 さらに、長時間テープ剤を貼るとかぶれなどの皮膚トラブルを起こしてしまうので、用法用量を守って1日以上同じテープを貼らないようにしましょう。
モーラステープは冷湿布ですか?
「モーラステープ」は冷湿布に入ります。
ロキソニンテープを貼りすぎるとどうなる?
ロキソニンテープを貼ると、薬効成分が貼付部位から皮膚を透過して吸収され、血液を通して全身へ移行します。ロキソニンテープを貼りすぎると全身性の副作用である胃不快感・・上腹部痛・下痢・軟便などの消化管症状が起こる可能性があります。
ロキソニンテープはいつ剥がせばいいですか?
ロキソニンテープは24時間貼付することができますが、12時間程度の貼付である程度成分が皮膚に移行し、効果がしばらく持続します。かぶれやすい方は貼付時間を短くするとかぶれなどの皮膚の炎症を防ぐことができます。使用中にかゆみが出た場合は、剥がしてしばらく貼付しないようにしましょう。
ロキソニンテープはなぜ冷たく感じるのでしょうか?
ロキソニンテープが冷たく感じるのは、添加剤に含まれるメントールにより冷たく感じるのです。このメントールは多くの貼付剤に含有されています。メントール自体にもある程度の鎮痛作用が認められているので、多くの湿布で使われているのですね。
ロキソニンテープはお風呂上がりに貼り直してもいいですか?
入浴前にはがし、入浴後には新しいものに貼り直してください。 その後は、翌日の入浴時まで使用してください。 翌朝に貼り替える必要はありません。
モーラステープ・ロキソニンテープまとめ
いかがでしたか?今回は「モーラステープ」と「ロキソニンテープ」の作用や効果、副作用の違いなどについて紹介しました。肌が弱い人は湿布を貼ることでかぶれてしまうことがありますので、テストをしてから貼るようにしましょう。辛い痛みも「モーラステープ」と「ロキソニンテープ」で和らぐと良いですね。